ひとつのものさし
お正月にテレビからあるCMが流れてきました。
「ひとつのものさしで世界を見てはいけない、人の数だけ答えがある」
とても心に残る言葉でした。
「ひとつのものさし」って何だろう。それは違う言い方をすれば「他人のものさし」、つまり「人から見た目」や「偏見や思い込み」などのことだと思います。たとえば、「障害者だから不幸だ」「外国人が在住すると怖い」とか「LGBTの人はおかしい」などなど、、、。
マイノリティ(少数派)に厳しい日本は、この「ひとつのものさし」で図ることが多い国だと感じます。
海外では、多国籍多民族が暮らしているのでマイノリティへの配慮があって当然となっています。
日本の履歴書では「年齢」「性別」欄がありますが、海外では「年齢」「性別」及び「宗教」などの記載欄はありません。その理由は、それらが「差別」につながるからで
緩やかに変わっていく社会
「ひとつのものさし」が好きな日本も、インバウンド事業や外国人労働者の受け入れなどを機会に、従来の考え方を変える必要があります。
その表れとして、今春から大阪と福岡の公立高校の入学願書と受験票から性別の記入を無くすことを発表しました。これに関しては、ネットでは「大阪と福岡にLGBTが多いのか」とか、「こんなことをしていると日本がダメになる」という声もあります。
私から言うと「そんなこと言うあんたらみたいな偏見の塊がいるから日本がダメになる」となります(笑)
LGBTもマイノリティですが、最大のマイノリティは女性。会社や政治の世界では、主導権のほとんどを男性が占めています。昨年、医学部入試において性差別の実態が表面化されました。
女性差別を禁じる国際的な女性差別撤廃条約は今年12月で40年になります。世界フォーラム調査によれば日本の総合ランキングは144ヵ国中114位。長年不動の3桁を更新しているので(すごい皮肉な言い方ですが・・)、日本がすぐには意識を変えることは難しいとは思います。
だけど世の中はグローバル化して日本から遠い国の出来事でも、すぐに何かのカタチで私たちの生活に影響してくる時代です。先ほどの高校入試の件でもあるように、小さな動きでも良いので、広く世の中に伝えることで人々の意識を「ひとつのものさし」から変えていきませんか。