期待されない女の子
私の家は、男尊女卑の家庭でした。
父は、気象庁の国家公務員、母は専業主婦。兄と妹がいる3人兄妹の真ん中に生まれました。
真ん中の子どもは、自己主張しないと存在感がない立場。
言いたいことは、はっきり言う性格はここにあるかもしれません。
2歳上の兄は期待され、大学進学が当たり前のように育てられました。
父方のいとこたちが、東大など国公立の大学に進学していたので
勉強には、熱心な親でした。
けれども、私は期待されない女の子。
「私も大学に行きたい」と言うと、
「登代子は、そこらへんの短大にでも行ったらいいよ」との返事。
大学が何かも知らない子どもでしたが、
非常に小さなプライドが傷つきました。
公務員のお給料では、2人の大学生は無理だったのでしょう。
あこがれの大学受験だけは許されましたが、志望校は不合格になり、
結局、親の思い通りの「地元の公立短大」に落ち着きました。
正直、これが最初の「人生の挫折」だったように思います。